ソロギター「タブ譜は悪か善か?」/ 当サイトのTAB譜についての考え
結論
「善であり悪でもある」
このサイトの楽譜について
当サイトの楽譜は「タブ譜_簡易」と「5線譜」の併用です。
無料の楽譜作成ソフト ミューズスコア[設定]_3 Tab譜のカスタマイズ(←クリックで移動)のページでお伝えしたように3種類のtabが表示できますが、簡易表示にしてあります
ではなぜ 「タブ譜_簡易」と「5線譜」 の併用にしているか、の前に3種類の表示を見てみましょう
譜例に 本居長世先生作曲 野口雨情先生作詞
名曲「赤い靴」を使用させていただきます。感謝です
ミューズスコア 3種類のtab譜表示例
タブ譜 6弦 簡易
タブ譜 6弦 共通
タブ譜 6弦 完全
以前「タブ譜のみにするのは非推奨」と書いてますね。
5線譜との併用にしタブ譜簡易にしているのは、「タブ譜頼りにならないように」との思いからです。が、個人的にはタブ譜に頼っても良いと思っています。
ご自身が今後どのように音楽と関わってゆくかで自ずと必要な事は見えてきますから。仮に5線譜のみの読譜が必要になったら学習すれば良いだけの事です。
ただ、5線譜に慣れておいて損する事はありません。だから、タブ譜を簡易にして、5線譜を併用しています。タブ譜でポジションはすぐに分かりますが、音符の長さ(音価)の確認に自然と5線譜を見るようになるからです。
タブ譜(タブラチュア )の歴史
「現代に連なるタブ譜が使用されたのは14世紀以降」とあります。つまりもっと以前から”現代に連ならないタブ譜”があったと言う事ですね。
当然でしょう。ギターより古くからの楽器であるリュートやマンドリンの先祖等に5線譜はあきらかに不向きです。
それは主に
・同音(オクターブ違いで無い)が複数ある
・弦の上下で音が順番に並んで無い
等があるからだと思います
その点タブ譜は、「2弦3フレットを押さえる」のような、
奏法譜
だからです。
より楽器の奏法に寄せて考えられた譜面だという事でしょう
各メリット・デメリット
タブ譜の最大のメリットは
「奏法譜 」であるタブ譜で複数あるポジションの (自分にとっての、またはその音楽にとっての) 最適運指を早く見つける事ができる
タブ譜のデメリットは
・「和声」的には広がらない。
つまりフレットの数宇が書いてあるだけなので、アレンジしたりする場合に自分ならではの演奏用楽譜にして行くのには向かない。
・管楽器や鍵盤楽器等との共通語ではない
5線譜のメリット・デメリット
沢山あるでしょうが、単純にタブ譜の逆
しかし、音が順番に並んでいるピアノ系の楽器や、オーケストラ等の楽譜には、タブ譜より明らかに優れているのでしょうね。そして世界的(実は限定的かも?)には共通語なのかもしれません
最後に
ちょっと調べただけで世界中にはとても沢山の種類の楽譜があります。
長ーい歴史のなかで淘汰されていたり、ただ自分が使用してないだけ、知らないだけの物が多いのでしょう
ただ日本の(日本以外はどうなのでしょうか)音楽教育では、当然のようにヨーロッパの一部の地域の一部の時代の音楽であるクラシック音楽が中心で、それを疑わずに音楽経験を重ねればタブ譜は否定的になるのではないでしょうか。
なんか音楽的にレベルの高い方にタブ譜否定が多いような気がします。気のせいか?私の周りだけなのかも
世界中のいろいろな場所や時代に数え切れないくらい多種多様なクラシック音楽があり、その地域や音楽ならではの多種多様な楽譜があるのでしょう。また、あったのでしょう
その中の1つ「タブ譜」は、否定や肯定するものでは無く、自分のより良い音楽の為に使用(利用)すれば良いという事だと思います。
”ギターならでは”に対応しているのがタブ譜。アレンジや他の楽器との共演には共通語の5線譜くらいの考えで良いかと思います
さて、冒頭の結論 「善であり悪でもある」 の解説になったでしょうか。
「あなたのタブ譜の使い方、利用の仕方次第で善にでも悪にでもなるのであって、タブ譜自体に善悪は無い」位でよいでしょうか
長文駄文、失礼いたしました
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