[ライブで観た] 中川 イサト 氏
フィンガーピッキング、 フィンガースタイル、
今やまるで音楽のジャンルのようにも使われているこの言葉が日本に定着したのには、「中川 イサト氏」の計り知れない貢献・功績があったからでしょう。
ギターを弾き始めた最初だけクラシックの教本だった私は中学生くらいで、イサトさんの LP「1310」の中の名曲「Opus-1310」に心を打たれ、こればかり聞いてました。この頃はまだフラットピックでの演奏もしていたのですが、この曲と出会ってフィンガーピッキング中心になって行きました。
ある日某楽器店で、イサトさんが新しく輸入されたギターの試奏ミニライブがあるとのことで見に行ったのが最初の生演奏でした。
いい音、いい演奏はもちろんなのですが、演奏終了後に質問攻めにした中学生の私に対して、1つ1つ丁寧に答えてくれた事は忘れません。スタッフの方から、もう時間がないですと言われてましたが、それでも質問に答えてくださいました。右手の爪の事とかしつこくてすいませんでした。言葉はやさしかったのですが、音楽やギターに対してご自身に厳しく向き合っている姿勢がとても強く伝わって来ました。厳しい目をされてました。
その後何度かライブを見させて頂いてますが、質問攻めにしてから20年以上経ったでしょうか、もう一度お話させて頂く機会が訪れました。ライブ会場の休憩時間に休憩所で妻とコーヒーを飲んでいる時に、イサトさんと押尾コータローさんが来られて丁度私たちの横に座りました。何気なく世間話に参加した私にイサトさんの目はとてもやさしく映りました。時は流れました。
イサトさんから受けた影響はとても大きくて一言では言えません。
とにかく曲がいいです。「Opus-1310」や「六番町Rug」等は今でも指が覚えているような感覚で、無意識に弾いてしまいます。
名曲は沢山ありますが、受けた影響は作曲面だけでなく演奏方法では、ボディヒッテング、タッピング、ライトハンド、等々や、オープンチューニングの迷宮に一時期はまったのもイサトさんの影響でした。あと、音創りですね。リバーブ、コーラス、ディレイ等を生音重視のアコギの世界に大胆に持ち込みました。海外での活動も多く、ピーター・フィンガー氏やマイケル・ヘッジス氏もイサトさん経由で知りました。
語りだしたらきりがないです。フィンガースタイルギターの私のルーツです。
CD.DVD(是非動画を見てください、見せる、いや魅せる演奏をされます)楽譜集や教本等フィンガーピッカーに与えた影響は壮大です。
追記
実は最近イサトさんの楽譜が見つからなくて買いなおしました
「Shadowy Key」の入っている [あいらんど] です。
とても装丁が綺麗で、レイアウトやモノクロ写真がいい感じの楽譜集で譜面が見やすいです。
「Shadowy Key」は、 当時の私には衝撃的なチューニングでオープンCm9th
今聞いても新鮮です。かっこいい名曲です。ただし、オープンチューニングの迷宮に引き込まれます。Tab譜見ながら久しぶりに弾いてみました。不思議な響きがなんかとても気持ちいいです。
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楽譜集ですね
こちらは CD